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【ドール】スプリングブラックキャット編『あなたの隣に春の黒猫』



千歳「な、何でここに黒猫が……?」

――黒猫は。何も言葉を発するはずのない置物の"それ"は、確かに私に囁くように声を発した。
私は、その異様な現状に感情の処理が追いつかず、その場で立ち尽くすしかなかった。

――がりっ。

千歳「痛っ……!?」

私の左足首に激痛が走る。
刃物のような鋭いものではなく、捻られるような痛み。

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千歳「っ……!?」

舞香「――千歳ちーん。助けてや。目、やられてしもうて、見えへんのや……。千歳ちんの目ぇ、うちによこせや」

反射的だった。反射的に私は舞香さん"だったもの"の頭部を蹴り、その拘束から逃れた。
恐らく噛られたであろう足首の痛みは、既にこの時には感じていなかった。
だから私は全速力で黒猫と舞香さんだったものがいる部屋から逃げるのだ。

千歳「なん、なの……あれ?」

部屋を出た私の目に、また信じられない光景が入ってくる。

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夢幻「……ぢー、ぢゃん。……ゆ、び、ぬげない……ぬ、いで……」

祐音「千歳。血が……止まりませんの……。貴女の血をわたくしによこしてくださる? くけけ」

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祐菜「抜けないよぉ~……刀が、抜けないよぉ~……。苦、じい……」

祐乃「千歳さん。首が戻らないの。戻すの、一緒に手伝えよ」

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朱葉「ち、とせ……!」

千歳「朱葉さん!?」

朱葉「身体中の骨が粉々で……全、然、動けないみたいだ。……嫌だ。千歳の身体……ボクによこせよ!」

七神「――もう終わりだ、千歳」

そう告げた七神さんの声には、謎の安心感があった。
七神さんならばなんとかしてくれるのではないか――?
そんな甘えに振り返った私は、すぐに裏切られた。

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七神「もう、この世界は終わりだ。手は尽くしたけどな。やっぱり呪宝具を止める術はなかったみたいだな」

千歳「何を言って……」

七神「次の世界では――きっと楽しい事が起こる世界でありますように」

祈るように七神さんは言う。
そんな七神さんの言葉の意味がわからず、ただその首を見つめていた私の肩を、何者かが『とん……』と叩いた。
それに反応し振り向いた私の視界は、そこでぷつんと途切れた。
まるで誰かがテレビの電源をオフにしたように――。

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【ドール】スプリングブラックキャット編『這いよる黒猫』



千歳「……舞香さん、戻ってこないです。……まさか、本当に相手が犯人で返り討ちにあってしまったとか? でもまさか……舞香さんが」

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――ぞくっ。

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千歳「な、何でしょう? 背筋に悪寒が……」

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千歳「――!? く、黒猫!?」



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【ドール】スプリングブラックキャット編『うつりこんだもの』



舞香「――捕まえたで! お前が犯人やったらおとなしくお縄につけや!」

野茂「ちょ、ちょっと待つであります!」

舞香「その声は――」

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舞香「野茂ちんか。無事だったんか!?」

野茂「い、いやー、無事、というにはいささか不都合が……ががが」

舞香「なんやねん、不都合って?」

野茂「いやー、ははは。聞かれるのも不都合でありますな」

舞香「まあ、ええわ」

野茂「そ、そんな事より舞香殿。我輩のカメラを覗いてみてほしいであります。す、す」

舞香「なんや大丈夫かいな? えらく挙動不審やで」

野茂「大丈夫であります。あります」

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舞香「カメラを覗くって……こうか?」

野茂「そ、そうであります。す。な、ななな何が見えるであります?」

舞香「……別に、何も?」

野茂「よ、よく見てくれであります! きっと何かが見えるでありますっ!!」

舞香「わかったわかった。……お?」

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野茂「何か見えたであ、ありますか?」

舞香「何やこれ? 黒い何かが見えるで」

野茂「き、きっと鉄砲であります……!」

舞香「ああ、鉄砲かいな」

――ぱん!

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【ドール】スプリングブラックキャット編『遺書』



舞香「……祐菜ちんに刺さった刀で手首を切ったんか」

千歳「でもこの刀は祐菜ちゃんの死体と一緒に、私達で別室に移したじゃないですか」

舞香「しかもその時、祐音ちんは気絶していて、うちらがどの部屋に運んだかなんてわからないはずや。仮に探し当てたとしても、うちらと鉢合わせするはずや」

千歳「そうですね。……ん?」

舞香「どないした?」

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千歳「祐音ちゃんの側に手紙が」

舞香「手紙やて?」

千歳「はい。読んでみます――」

『私はもう疲れました。
祐乃お姉様や祐菜お姉様、それに夢幻も死んでしまった。
もう私には生きてる意味が見出だせなくなりました。
生きていてもつらい。
この苦しみから逃れる為に、私は死ぬ事にしました。
今までありがとう。
苦痛から逃れて快楽を得られる事を願っています。』

舞香「自殺……したんか?」

千歳「この手紙内容からすると……ですけど」

舞香「……でもこの手紙、なーんか――」

――がたん。

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舞香「誰やっ!?」

千歳「今、人影みたいなものがありましたよね?」

舞香「……追いかけるで。もしかしたら黒猫かもしれん!」

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千歳「ちょ、ちょっと舞香さん!?」

舞香「必ず捕まえたる!」

千歳「舞香さんっ、深追いは危険ですよ――!」


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【ドール】スプリングブラックキャット編『戦慄の死笑』



千歳「影月さん、どこにもいませんね。野茂さん達もいませんし、みなさんどこに行ってしまったんでしょう」

舞香「……せやな」

千歳「どうしたんですか? 何か気になる事でも?」

舞香「いや、随分と静かになってもうたなって。耳をすましても誰かの物音一つ聞きとれへん」

千歳「そう、ですね……」

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舞香「――なあ、千歳ちん。正直なところ、みんなを殺してる犯人って誰なんやろな」

千歳「検討もつかないです。思い返してみても、どうすればこんなに残酷な事ができるのか……」

舞香「夢幻ちんの時なら、祐音ちんが犯人としても考えられない状況ではなかったはずや。でも祐乃ちんの時はどうや?」

千歳「……誰かが殺したわけではないですね。祐乃さんは確かに、自分の手で自分の首を――」

舞香「あまりに特異な事が起きて、うちも思考が変になってたみたいや。祐菜ちんは黒猫が犯人や言うてた。もしも本当に黒猫が犯行しているなら、うちらに対抗する手段は無い」

千歳「そんなっ……! それでは私達は皆殺しにされると言うんですか!?」

舞香「そうならないように最善は尽くすつもりや。でも今までの殺人、ほぼ全部が超常現象と言うても過言やないで?」

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千歳「――すみません。ここは仕切り直して、祐音ちゃんの様子を見に戻りませんか? もしかしたら目が覚めているかもしれません」

舞香「そうやな。ちょっと疲れたし、休憩でもしよか――」

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千歳「――――そんな、祐音ちゃん……」

舞香「……あかん。もう何も考えられへん」

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――部屋に戻った千歳と舞香が見たもの。
それは先程、祐菜の心臓を無情にも貫いた七神の刀で、手首を斬り裂き、既に失血死している祐音の姿だった。
不気味な笑みを浮かべて息絶えている祐音に、二人はただただ戦慄する。



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ピケ

Author:ピケ
2012/10/17 ドールデビュー!
初ドールはアゾン/ピュアニーモ魔女っ子みあ(白)
ツイッターでは miafun1017のアカウント名で活動中。
リンクフリーです。
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記事のコメント、拍手コメントにてお知らせくださると嬉しいです。

☆ブログ内の主な登場人物達
・祐乃=ユノ
・祐菜=ユナ
・祐音=ユネ
・千歳=チトセ
・舞香=マイカ
・夢幻=アリス
・朱葉=アヤハ
・七神=ナナカ
・長門=ナガト

撮影は2014/7/18よりNikon COOLPIX P100を使用。

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