覇章12~残された少女~

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「――ガウ、ガウッ!」
「あ、おい、ガウ! 急にどうしたんだ?」

 山森探索に入ってから数時間が経過した頃、ガウが急に走り出した事から、山村が近いと判断できた。

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「あおと、ガウの後を追ってみよう。サクヤ先生は、ガウに縁のある匂いを覚えさせたって言ってた」
「そうか。という事は、ガウはその匂いを捉えたから走り出したってわけだ」
「そういう事だね」

 善は急げとばかりに、二人はガウを追いかける。
 しかし、ガウの足はなかなかに速く、山森で道と視界が悪い事もあって、追いかけるのにも一苦労といった感じだ。

「はあっ、はあっ、ガウ……ちょっと、待って……てば」

 それでも何とか見失わないように追いかけ続けると、今まで薄暗かった視界は開け、目映いばかりの光が襲いかかってきた。

「――ここは!?」
「サクヤ先生の言っていた山村じゃないかな」
「……それにしても」

 その山村は、独特な雰囲気を纏っていた。
 まるで、その村だけが何年、何十年、何百年も時間が止まっているような、そんな錯覚を受ける。
 良い言い方をすれば、懐かしいような――。

「……勇者様?」
「えっ……?」

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 ふいに呼ばれた方を見ると、そこには一人の少女が立っていた――。

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「君は誰かな……」

 申し訳ないといった表情で少女に問いかけてはみたが、まるで見覚えのない少女だという事は確かなのだ。

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「……勇者様だ、言い伝え通りの勇者様だっ!」

 少女の顔はパーっと明るくなった。
 つられてあおと達も笑みをこぼした。
 この少女には、他者にも小さな幸せを与える事ができる。――そんな気にさせる何かがあった。
 しかし、それ以上にあおとは感じられるものがある。

「うーん……」
「こんなに喜んでくれているんだから、もうちょっとは愛想よくすれば良いのに」
「いや、それとは別の……。なんというか……誰かに似ているような気がするんだよな」
「誰かに?」

 そう言われて、フェイトは少女を注意深く見てみたが、特に何がわかるわけでもなかった。

「――失礼ながら貴方達は何者かな?」

 年老いた老婆の声が、あおと達に向けられた。
 その声の主は、少女の後ろからゆっくりと歩み寄ってきた。
 そして、驚きの表情と共に確かに言ったのだ。

「おお、勇者様……」

 ――と。


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2012/10/17 ドールデビュー!
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撮影は2014/7/18よりNikon COOLPIX P100を使用。

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